その昔、Play Stationのレースゲームが必ず対応していたコントローラがあります。そのコントローラの中央を境目にして右半分と左半分を捻ることができるもので、その名もネジコン。ナムコの商品でした。右半分を手前に、左半分を奥に捻ろうとすると腕は自然と右側に傾きます。丁度、ハンドルを右に回す動きに近くなり、この動きをハンドルコントローラとして利用する世紀の発明です。操舵角は多段で、所謂アナログ扱い。その他にL1, ×, □がアナログ扱いになるボタンでした。
　PS2でも初期は対応するソフトがありましたが、本格派であるGran Turismoなどの台頭によって、本格的なハンドルコントローラであるLogitechのGT Forceシリーズが重宝されるようになりました。その結果、ネジコンは一気に姿を消したのです。
　そして今、PS3ではPSのゲームが遊べます。ですが、PSのリモコンは刺さりません。差し込み口がUSBになっちゃいましたからね。ネジコンも刺さりません。しかし、ふと思い立って、昔のナムコのレースゲームをやってみました。ネジコン派としては嫌ですが、初期PS3の標準コントローラ"SIXAXIS"の十字キーで操作します。…難しすぎる！ せめてアナログスティックが使えればいいんですが、それもダメ。リッジレーサー、リッジレーサーレボリューションまではまだ何とかなります。しかし、レイジレーサーとR4では鈍足をオーバーテイクする度に、壁にぶつかる危険と隣り合わせです。あるレベルを越えるとゲームになりません。PS2のリッジレーサーVはアナログスティックが使えます。しかし、このゲームでは全然勝てません。変なブロックをする奴がいるので、スティックで素早くかわそうとすると壁に…。完全にクソゲーの領域です。ただでさえ、粗悪品のレッテルを張られがちなのに。
　じゃあ、PS3にネジコンを繋ぐ方法を探そうじゃないかと。世の中にはいくつか、昔のコントローラをUSBに変換する周辺機器が売られています。ところが、コントローラの対応情報が乏しい。特にネジコンについて使用の可否を明言している人がいない。仕方がないのでその中のひとつ、ツナイデント3Proを買ってみました。結論としてはアナログ部分が一切反応しません。全く使えません。試した奴って結構いると思うんですがね。何故その情報を発信しないのか。まったく。メーカーもまた然り、確かめるのなんて簡単でしょ。

　F1中国GPは予選が異常でした。メルセデスのロズベルグが異次元の速さでポールポジションを取っただけでなく、速くもないザウバーの小林可夢偉が4位になったのです。しかも、予選2位だったマクラーレンのハミルトンは輸送時のトラブルで壊されたギアボックスを交換したペナルティで5グリッド降格（本人は悪くないのに…）。つまり小林は3位スタート。ちなみにロズベルグの相方であるミハエル・シューマッハは2位スタート。
　これでYahooのコメントや某匿名巨大掲示板では小林が表彰台に乗れるだの、日本人初の優勝もあるだのとアホが続出しました。あの車と馬鹿チームと「中の中」のドライバーで勝てるわけないでしょ。それも分からないなら黙って見ていなさいと。私の見立てでは、小林は一周目でバトン、ウェバー、ハミルトンに抜かれてアロンソに追い回され、決勝に弱いメルセデスの2台と順位争いするだろうというところでした。そして最後には相方ペレスとバトルかなと。小林を抜くであろう3台のリタイアは考えにくいので、最高でも4位。メルセデスの2台に負けて、アロンソかペレスに負けて8位が妥当。
　いざ決勝。スタートであっさり上記3人に抜かれました。背後にはアロンソ。俺スゲー（笑）。ところが、メルセデスが速い。特にロズベルグ。ミハエルは3位以下をブロックするかのように遅めに走ります。でも抜かれない。これは読めませんでした。結局ミハエルは一回目のピットストップ直後に右フロントホイールが外れてリタイア。つまり、ピットクルーのミス。本人が無線でホイールが外れたと言っているのに、ミハエルのミスだと思って掲示板に書き込んでる人がいました。あんなに聞き取りやすい英語も分からないなら黙って見てなさいと。
　あ、小林は10位だったようです。予想を下回っちゃいました。最後は予想通りペレスとバトルしたようです。というのも、ミハエルのリタイアで見るのをやめちゃったから、後から知ったんですよ。そして優勝は決勝に弱いはずのメルセデス、ニコ・ロズベルグ。初優勝です。これは全く予想できませんでした。うーん、ミハエルの優勝も現実味を帯びてきました。92勝目を見せてくれ。正直、小林の走りには魅力を感じないのでどうでもいい。デビューイヤーでのバトンをブロックしまくった走りは魅力的だったんですけどね。