おきに入りの暴走ドライブコースの途中にレクサスの店舗があります。前から気になっていたので寄ってみました。気になるモデルはスポーティで一番安いIS。デザインが好きなだけで内装を見たことがないのでチェックです。
まず、トランスミッションがオートマしかございません。日本では。そう、日本では。なぜか日本では。くそったれっ! シフトレバーはカラムゲート式です。安っぽくはないけどスポーティモデルに木目はいかがなものかと。グラファイト色も選べるようなので、まあいいでしょう。一番の問題はサイドブレーキがペダル式であること。クラッチペダルの感覚で踏んでしまいそうです。営業マン曰く、スペース確保のためとのことですが、海外のMTモデルにはそんなもの無いはずで、嘘だと分かります。つまり、これはトヨタとの部品の共通化を図ったのでしょう。
シートに収まると、シート合わせだけでなくステアリングの位置調整も電動であることに気づきます。これは便利かな。そして、3通りのセッティングが記憶できると。…ファミリーカーですかこれは。ちなみに、シートは腰の支えが甘く、スカスカな感じ。これでは飛ばす気にはなれませんよ。
ステアリングはアクセラよりも径が小さいかも知れません。タイトな感じが好印象。でもパドルシフトの作りは三菱アウトランダーの方がいい。
トランクはなかなかの容量、って自分がCセグメントに乗っているからそう感じるんでしょう。でもいい感じなのは確か。ゴルファーじゃないから余裕ですよ。
音響はマークレビンソンで11スピーカー。我がアクセラのほぼ倍。音は聴いていませんが期待できます。アウトランダーのRockfordFosgateを越えられるか?
外観は空力にこだわっていました。ボンネットからフェンダーにかけた部分に当たった風をスムーズに逃がす為にフィヨルド状になっており、その奥、ミラーはAピラーから離れた位置にあるため、見事に風がミラーに当たることなく抜けていきます。ボンネットを斜め後ろから見ると造形が複雑でCAEを感じさせてくれます。車の底は平らになるようにカバーがされて、グラウンドエフェクトを得られる形状になっています。ダウンフォースを得るのではなく、空気抵抗を押さえつつリフトさせないという理想の思想で成り立っています。ダウンフォースに頼ると横からの強風なんかに負けちゃいますからね。でも営業マンがCd値を言えなかったのが残念。
試乗出来るとのことでしたが雷鳴轟く豪雨の夜、見切りの悪いオートマでなおかつサイドブレーキを踏んでしまいかねないFR車なんて運転したくありません。後日乗ってみたいと思います。
自分のアクセラに座るとシートが結構タイトであることが分かります。安心且つ正しい姿勢がとれるので体の痛みが治るという副作用付き(笑)。そしてこいつの限界は分かっているし、限界を足裏で感じ取れるので雨でも暴走して帰宅しました。
走り以外の部分を見るとレクサスが何をやりたいのかよく分かりません。プレミアムという割には部トヨタとの品共通化が見受けられますし、全体を通してのとことんのこだわりが見られません。その最たるのがISとLSの間にあるGS。買う人は何を目的とするのでしょうか。トヨタより組立精度を厳しくしているそうですが、そんなの走りには殆ど効かないし、直接プレミアム性につながるものでもありません。所詮トヨタということでしょうか。例えばベンツを買う人の多くが車ではなくブランドを買うbakaであり、BMWを買う人の多くが走りを買うマニアです。じゃあレクサスを買う人は? 分からない。Supraの後継なんかを出しちゃったらますます意味不明になります。その点、安物でもマツダはZoom-Zoom、スバルはboxer、ホンダはVTECといった記号を持っています。モノを造るっていうのは相当なモチベーションが必要であり、記号がないと支離滅裂になります。さあ、レクサスは何をしたい? たぶん狙いは中途半端な高級感なんだろうな。
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