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2010年05月の日記


(02/May/2010)
オタクの祭典か
 音楽の祭典「ラ・フォル・ジュルネ」(熱狂の日)に行ってきました。毎年東京国際フォーラムで開かれている、クラシック音楽の祭りでして、一流の音楽を安く沢山聴けるというものです。45分公演がS席でも3000円程度。だいたい時間が延びて1時間を越えるのでお安い。半券さえあればタダで聴けるものもいろいろとあります。そして、理念がクラシックを気軽に聴けるようにして裾野を広げるということで、公演によっては0歳からOKとか、3歳からOKとかいうものもあります。
 今年のテーマはショパン。ハッキリ言って嫌いです。だから行く気はなかったのですが、GW中に銀座に行こうとは思っていたので、ならばと開幕直前の4/30にチケット購入。当然、売り切れが多いのですがそれは仕方ないので適当に選びます。タダ見られるマスタークラス(音大生に一流の人が指導するのを衆人環視する)も計画に入れつつ、ファミマの端末に。2公演の購入を考えていましたが、1つはwebサイトで満席にはなっていないのに買ませんでした。表記が完売とは異なり、予定販売数終了。ってことは当日券があるということかと思うわけです。他のは「完売」ですから。
 ところがですよ、当日、酔狂にも当日券販売開始の朝8:30に会場に行ってみると、もう買えないとのこと。当日券がある公演なんてほんの僅かです。駄目すぎます。前はもっと当日券があった記憶があります。それがないというのは、大問題です。会期中は丸ビルなどの周辺施設でも無料公演が行われています。これを当日見知って、券を買おうと思う人だっているでしょう。裾野を広げる機会なのに、それを自ら拒んでいることになります。
 前売りは一瞬でなくなり、当日券はその余りのみ。これじゃ音楽の祭典ではなく、オタクの祭典です。半券必須のタダ公演では「のだめ」とやらに絡めたネタがあったり、ますますそっちの臭いが。そのキャラクターらしい、化け物も出てくる始末。

それで利益が出ないんだから、やめちまえ。
 公演自体はまあ、それなりに堪能しました。ピアノの使い方やストリングスの使い方が見えてきたので、無駄ではありませんが、ピアノ以外がおまけになっているのはどうも性に合わないようです。
 ちなみに、ショパンのイラストは全部F1ドライバーのロバート・クビサそのものでして。いくら同じポーランド人でも似せ過ぎ。
こっちがショパン
こちらがクビサ

(09/May/2010)
王者の価値
 F1で7回のワールドチャンピオンになり、2006年に引退したミハエル・シューマッハ。それが今年突然復帰したわけですが、この3年間で車の設計に関するルールが激変したこともあり、チームメイトのニコ・ロズベルクに劣る結果が4戦続いていました。しかも、前戦上海GPではセットアップが決まらず、雨で荒れたレースの中何台にも抜かれて10位という結果でした。その時、ニコは2位。優勝経験のない若者に惨敗したということで、世界のマスゴミが騒ぎました。
 それから2週間。車の改良が行われました。この変更はミハエルの好む特性に近づくとされ、昨日のスペインGPが試金石となったわけです。予選でミスをしながらもニコを上回る6位となり、決勝では対照的な結果に。スピードが得られず、タイヤを余分に交換する羽目になったニコが11位となった一方で、ミハエルがピットストップの綾で昨年のチャンピオンであるバトンを追い抜きます。これで5位。バトンの車の方が一周1秒は速いという状態で、ミハエルは見事なブロックを20周以上続けました。クリーンなブロック。試行錯誤するも抜けないバトン。確かに追い抜きにくいコースなのですが、それにしても。結局、バトンは引き離されるという大失態を演じます。そもそもその程度の評価しかされていないドライバーでしたが、相変わらずだなと多くの人が思ったことでしょう。最終的に他者のリタイアもあって、ミハエルは4位となりました。そう、上海の時と正反対になったのです。ニコもミハエルもいい結果になるべきなのに、ならない。ドライビングスタイルがまるで違うということなのでしょう。いやはや。
 非力な車で逃げる7回の王者と、圧倒的に速い車でそれを抜けない現役王者。ほんと、昨年のシーズンはホンダ設計の車が速かっただけなんだなと再確認できたレースでした。

(12/May/2010)
パロマは加害者なのか?
 パロマのガス湯沸かし器不正改造による一酸化炭素中毒事故に関して、「対応を怠った」と元社長に執行猶予付きながら有罪判決が下されました。…不正改造なんだよね? そこまでメーカーが責任を負うものでしょうか? サービスとして「こういう不正改造をする業者がいるので注意してください」と喚起するのはありますが、そこに責任はない。それどころか、有償で元に戻すというビジネスチャンスになる状況です。それをやらなかったからと言って咎められるものでしょうか? 問題は改造した業者でしょ? 遺族も裁判官同様そこがズレているように思います。これを車に置き換えたらどうなる? 車検の概念がイメージを邪魔するなら、原動機付き自転車でもいいですよ。メーカーは迷惑を被っていると思いませんか? 焚きつけられている話にしか見えません。
 そういえばこの時期って、同じ名古屋のトヨタがリレーロッドのリコール隠しをして、品質管理部長が書類送検されたんですよね。そして遅ればせながらのリコール。事故は無かったようですが、メーカーの責任で人が死ぬ可能性を十分に持った案件でした。それが殆ど報道されず、当時の記事を見るに、トヨタから記者会見も無かったそうです。他意はありませんが、同じ時期にねえ。
 該当の湯沸かし器は回収が進んでいないそうですが、古いから当然でしょう。あれ、そういえばパナソニックのファンヒーターもまだやってますね。早い対応と回収の姿勢が賞賛されていますが、あれ、修理を行った後、お爺さんが死んでますよね。修理をしたふりをして、改善できていなかったというやつ。これは殺したことにならないんでしょうか? 変な話ですねえ。

(14/May/2010)
波紋
 上司に将来ビジネスに関する意見を求められて「そもそも…」と、ともすれば全否定になりかねない言葉を言ったところ、それが上司流に調理されて「官・民」の「官」に示されました。個人的には「民間の考えはくだらん。経済の成り立ちをまるで分かっていない」で終わると思っていましたが、とんでもない。「ハッとさせられた」だの、「まさにそういう視点でなければいけませんね」と絶賛。上司の料理が良かったのは間違いないんですが、自分の言葉から始まったものが国に届いたというのも事実でして、気分がいいものでした。
 国に自分の言葉が届いたのは初めてです。海上保安庁に応援メールを出したことなどはありますが、自分の思想を結構お偉い人物に届けることが出来たのとは違います。一応、日本って議会制民主主義ですよね。本来、政治家を通じて意見がどこかに届くはずですよね? でも、政治家は使い物にならないし、マスゴミに洗脳されたバカが適当に票を投じるから全然声が届かない。確かに官僚だって糞野郎は多いでしょう。でも、今一番信用できるのが官僚なんじゃないかと。もちろん、暴走をさせないための法整備は必要です。しかし、立法府があれじゃなあ…。
 小泉政権のような、ビジョンが明確でそこに突き進むようなのは得られないんですかね。正義の独裁。逆に良い子ちゃんの振りをしたバカがビジョンなしに政権運用すると恐ろしい。

(22/May/2010)
ウエストに変化
 自転車で運動をし始めて1年以上たってから、やっとその頻度を距離を伸ばしました。それから3ヶ月。ウエストが締まってきましたよ。腰につき始めていた肉もなくなり、太っていた名残の腹の肉も減ってます。これは驚き。今まで平均速度の向上ばかり考えていたので、効率の良い有酸素運動になっていなかったのでしょう。それが、筋力と持久力の向上によって、巡航速度30km/hでも有酸素運動になるようになったと。
 主に多摩川で走っていますが、ここは路面と風が原因で精々25km/hでしか巡航していません(信号もないので一切休まず走る)。歩行者もいるのでもっと落とすことも多々。まあ、ストップアンドゴーで鍛えられるというのもあるので良いんですが、暴走するロードバイクの事故が多いらしく、走行路に強烈なバンプがいくつも作られたりしています。このバンプは、ゆっくり走るとホイールのジャイロ効果が小さくなって逆に危険。高速で突っ込めば吹っ飛ぶ。速度によらずフレームは痛む。調布市はあんなにスペースがあるんだから、歩道と別に自転車道を作ればいいのに。他に行くにしても、環八や246は恐ろしくて、常時車道を走るわけにもいきません。どこか良いところはないかなあ。

(26/May/2010)
何かが蠢く
 トヨタ自動車と電気自動車ベンチャーのテスラモータースが提携。フォルクスワーゲンがイタルデザインを買収。どちらも大したことのない話に見えますが、いやあ、大きいと思います。
 前者に関しては、トヨタはGMから投げつけられたお荷物であるNUMMIの工場を引き取ってもらえるだけですが、テスラは工場を手に入れることによって、自動車メーカーのやり方やサプライチェーンなんかを学べるというメリットがあるでしょう。私は個人的に、小規模のメーカーが大きくなるためには、大企業とのノウハウの違いを知ることが重要だと思っています。まさにテスラはそれを手にすると。参考にする相手を間違っているんですが、まあ大きな事です。ちなみに、トヨタが電気自動車の技術を手に入れるかのような報道になっていますが、そもそもプリウスをやってきているわけで、今更何をという感じですね。
 後者についてはイタルデザインがフォルクスワーゲンにのみ用いられるようになると、完全にブランドが固まります。これも大きな事です。国産のデザインは目を覆いたくなるものがあります。フォルクスワーゲンも変なのが多いわけですが、これが視覚的に魅力を帯びるわけです。まあ、日本市場では変なデザインの方が売れるかも知れん。


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